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フィギュアスケートについて適当に語ってます。


by WhiteButterfly189

世界選手権にまだ間に合う!!~スピンのレベル判別を勉強しようpart2【編集済】

こんばんは。今日もスピンのお勉強をしていきます。

前回予告では「レベルって何?どうやって取るの?」という内容についての更新だとお伝えしましたが、その前にいくつか補足です。


まず、このシリーズのソースは基本的にこちらのURLの内容を参照し、プロトコルと演技をつき合わせて私なりに解釈を付け加えたものです。

http://www.skatingjapan.jp/data/fs/pdfs/comm/comm1611j.pdf
http://www.skatingjapan.jp/data/fs/pdfs/comm/2010hb_single_0717j_b.pdf


そしてもう1つ。予告内容の前に触れておくべきだったことが1つありました。


「プログラム中では、どんなスピンをすればいいの?」ということについて最初に触れます。

□□□□□□□

実は、SPとFSでやるべきスピンっていうのは結構厳密に(私にしてみれば)決められているんですね。ということで、最初に内容を説明します。

・男子シングル
SP:各足6回転以上回転しているCSSp/CCSp、合計して8回転以上のフライングスピン(左のものとは違う姿勢で)、基本3姿勢を全て含んだCoSp(但し、足替えは1回のみ、各足6回転以上、各姿勢2回転以上)
FS:足替え1回以上かつ合計10回転以上のCoSp、フライングから入る合計6回転以上のスピン、合計6回転以上の単一姿勢でのスピン
※但し、FSにおいて同じ省略記号で表されるスピンが2つ以上あった場合は、2つ目以降はノーカウントとなる。また、上記の要素が全て満たされていない場合、3つ目に行ったスピンが削除される。


・女子シングル
SP:8回転以上のレイバックスピン、合計して8回転以上のフライングスピン、基本3姿勢を全て含んだCoSp(但し、足替えは1回のみ、各足6回転以上、各姿勢2回転以上)
FS:男子と同じ。



ということで、以下に様々なスピンノーカンを食らった演技をご紹介します。私が覚えている分だけですがご了承下さい。

たとえばこれ。

ガチンスキー選手2011ユーロSP


最初のCSSpがノーカン。恐らく、足替え後の姿勢が腰高すぎて「大腿部がリンクと平行以下になっていない」と判定されたのではないかと推測します。

2例目。

アボット選手2010N杯SP


これも最初のCSSpがノーカン。これもガチンスキー選手と同じ理由でしょう。あと、厳しい場合は足替え後の姿勢での6回転が不足していると判定された可能性も。でも、その後のアボット選手のインタビュー記事を読む限り前者の可能性が高いと思います。



3例目

高橋選手2009GPF FS


1個目のスピンの足替えで手間取ったところ、本来FCCSpだったのがFCCoSpと判定されてしまい、2個目もそのままFCCoSpをやったのでノーカン。そして、3つ目に予定通りCCoSpをやったら合計6回転以上の単一姿勢でのスピンという要素がなくなったので3つ目もノーカン。という惨憺たる事態が起こってしまったFSです汗



4例目。

キムヨナ選手2009世界選手権FS(かーなーり荒れていますので白吹きだし押してコメ消し推奨)


2つ目のスピンと3つ目のスピンが両方ともCCoSp(省略記号で)と表記できるので3つ目がノーカン。もちろん、スピン3要素のうちフライングから入る合計6回転以上のスピンが欠けているので最後がノーカンになるのですが、先ほど3つ目のスピンがノーカンになったので今回は意味なし。
ちなみに、これは本来2つ目のスピンがFCCoSpだったようです。



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ということで本題。

「レベルって何?」

A.どんな要素を含んでいるとスピンが難しくなるか、ということをISUが規定する。その規定に含まれた要素のことを「レベル特徴」という。
そして、選手が競技会で行ったスピンがレベル特徴をいくつ含むかということをジャッジが数える。2個のレベル特徴を含んでいたらレベル2、3つだったらレベル3、4つだったらレベル4となるわけです。

…ま、レベルという単語自体の規定はなかったということでお許しを汗


では、「どんな要素がレベル特徴なの?」という疑問。

とりあえず、資料からコピペしたものをどうぞ。



1) 基本姿勢または(スピン・コンビネーションのみだが)中間姿勢での1 つの難しい姿勢バリエ
ション.

2) 基本姿勢での別の難しい姿勢バリエーション.前項のものとは著しく異なるものであり、
● 足換えを伴う単一姿勢のスピン-前項のものとは異なる足で行うこと
● 足換え無しのスピン・コンビネーション-前項のものとは異なる姿勢で行うこと
● 足換えを伴うスピン・コンビネーション-前項のものとは異なる足および異なる姿勢で行うこと

3) ジャンプにより行われる足換え

4) バック・エントランス/フライング・エントランスの難しいバリエーション/フライング・シッ
ト・スピンで踏み切り足と同じ足で着氷または着氷の際に足換え

5) シット姿勢またはキャメル姿勢での明確なエッジの変更(シット姿勢の場合にはバック・インサ
イドからフォア・アウトサイドのみ)

6) 左右の足とも3 基本姿勢全てを含む

7) シットまたはキャメル姿勢でのただちに続けて行う両方向のスピン

8) 姿勢/バリエーション、足、エッジを変更せずに少なくとも8 回転(キャメル、シット、レイバッ
ク、難しいアップライト).左右の足とも行った場合には2 回数える

・レイバック・スピンに対する追加的な特徴項目

9) バックからサイドまたはその反対に1 回の姿勢変更.各姿勢少なくとも3 回転.(ほかのスピンの
一部分としてレイバック・スピンが行なわれた場合も数える)

10) レイバック・スピンからのビールマン姿勢 (SP – レイバック・スピンで8 回転してから)




※中間姿勢…昨日説明した基本姿勢+レイバックスピンのどれにも当てはまらない姿勢のこと

いきなり難しい内容だと萎えるので、とりあえずさくっと分かるものから考えます。


1はまぁ分かります。ただし「難しい姿勢って何?」という疑問が出てきますが今はスルーします。

2は?とりあえず「難しい姿勢って何?」が分からないとどうしようもなさそうなのでパス。

3は、多分こういうのだと思います。

ベルネル選手2010ロシア杯SP


2つ目のスピンの足替えで少し飛んでいますよね?多分これが該当と思われます。

4はバックエントランス&フライングエントランスの難しいバージョンとは何かという問題が含まれるのでパス。

5はいわゆるチェンジエッジってやつだと思います。小塚崇彦先生のスケート講座の動画があるので、説明はこれに譲ります。滑らか過ぎて分かりづらいですが笑


6はそのままでしょう。

7は時計回りと反時計回りのスピンを続けて行うということだと思います。

【追加】フラット選手がこの要件に当てはまると思われるスピンをしています。以下の動画の最後のスピンです。参考にどうぞ。
フラット選手2011四大陸FS



8は、「同一姿勢で8回転」ということでしょう。

9は、サイドとバックという姿勢の問題があるので今日はパス。

10は、レイバックスピンからビールマンスピンに移行したらレベル特徴としてカウントされる、ということでしょうね。




10個の要件のうち6つは比較的分かりやすいですよね!!!←小塚先生のチェンジエッジが見えたら、の話ですが。

ということで、次回は「難しいポジションって何?」ということを考えていきたいと思います。




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by WhiteButterfly189 | 2011-03-08 02:36 | フィギュアスケート勉強記事